最近読んだ本に、掲載されていた小話を載せます。
短い中に、非常に深い、人間の心理が写し出されており、
考えさせられる内容です。
仲良し友人同士が、一緒に昼食をとった。二人とも仔牛のカツレツを
注文した。ボーイが一つの皿に、大きなカツと小さなカツをのせてきた。
「取ってください」と、A君がすすめた。
「お先にどうぞ」とB君がいった。
長いことゆずり合ったあげく、A君が先に取ることになり、大きな方のカツを
自分の皿に取った。当然、B君は小さい方を食べた。
食べ終わるとB君は、腹にすえかねたようにいった。「はっきりいって、A君、私が
先に取るとしたら、小さい方にしたでしょうね」
A君は、訳がわからないというように、B君の顔を見つめた。「じゃ、なぜ
文句をいうんです。あなたはお望みどおり、小さい方を取った訳じゃありませんか?」
自分自身がA君やB君の立場であれば、どうしたでしょうね(笑)?